『相手の言葉を真に受ける必要なんてないじゃない』
いとも簡単にそう述べてくれたのは、涼子だった。
うまく交わせる自信の無かった深岬が、観念して涼子に自分の胸のうちを打ち明けたときに彼女は、きょとんとした顔でそう言ったのだ。
深岬は、最初二の句が告げなかった。
坂上は、公言している。
部内では、絶対に彼女は作らないと―。
そう告げたときにも、『だからって、深岬ちゃんが部活辞めるわけ?』と逆に聞き返してこられて深岬は首を振った。
部活を辞めるつもりは当然ない。
坂上だけでなく、雪子もいるし、同じ学年にも友人が出来た。それを捨てるつもりなんてさらさらない。ましてや、叶うかわからないもののためにその時間を捨てるなんてバカらしかった。
第一、坂上には彼女がいる。
確かに、坂上のことは好きだが、彼女から奪ってまで…という考えは、深岬は持ち合わせていない。
どう接したらいいかわからないのだ。
初めての恋というわけでもないのに、ひどく動揺している自分がいる。
『大体、本当に好きになったらそんな決め事どうでもよくなるよ』
これは、言い得て妙かもしれないと深岬は思った。
『それを守れているっていうことは凄いことかもしれないけれど…。本当に好きな人が部活内や学科内で出来たら守れるものじゃなくなると思うんだけど』
涼子のさらに補足の説明に妙に納得している自分がいることに深岬は気付いていた。
そうかもしれない。
『もし、相手を振り向かすことができなかったらそれは、自分に力が無かっただけでしょ?まぁ、あからさまに分かりやすい態度は、相手も一歩引いちゃうと思うからさ…ちょっとは抑えるべきだろうとは思うけど。部内で協力してくれそうな人とかに相談してみるのもいいかもよ?案外、協力してくれるかもしれないし…ね?』
という言葉に少し肩の力を抜くことができた深岬だった。
とはいえ、何となく練習場所である体育館に向かう足取りはどこか重たかった。
体育館に足を踏み入れると上級生は揃っていてやはり同じ学年の部員の姿は無かった。
軽く挨拶だけして更衣室に入る。
深岬が着替えていると望も姿を見せる。
「あーよかった。居て」
自分のすぐ横にきて、ほっとしたように言う望を横目で確認しつつ着替えを済ませると「先に行くよ」と言って更衣室を出た。
バドミントン部に割り当てられたコート付近に近づいていくのだが、その居心地の悪いことと言ったらない。
これでは、望のあの様子も納得できる。
苦笑を浮かべながら入って行くと先に準備をしてくれていた上級生を手伝う。
遅れて望も現れて練習前の準備をしていく。
後少しで終わるというところで上級生のうちの一人がぼそりと零した。
「今年の1年ダメだな」
深岬がはっとして声のした方を見る。
傍に居た望も一緒のようで…。
望の姿を確認すると、悔しそうに下唇を噛んでいる。
「練習に来いよなぁ。サークルじゃねぇんだから」
まるで同意するかのように他のところからも声がかかる。
「し、仕方ないですよー。皆、テストが気になるみたいだし…」
望が俄かに上ずったような声でフォローを入れるが――。
「望ちゃんや、深岬ちゃんは来てるわけじゃん。他の奴等もこれないわけないって」
全くの逆効果だった。
一応、自分達は認めてもらっているのかと思えるような言葉だったが、深岬にとって耳の痛い話だ。
その日の練習が終わった後に、更衣室で深岬と望の2人の周りだけ異様に重くて暗い空気が漂っていた。
同じ空間に居合わせた、上級生達は、「あんた達2人のことじゃないから気にするな」と声をかけてくれたのだが…。
それでも、深岬も望も気にせざるを得なかった。
「私、みんなにメールしようかなぁ」
何気なくぼそりと呟いた望に、深岬は動かしていた手を止めて横にいた望を見る。
望は、深岬の顔をじっと見つめるようにして、深刻な面持ちで言う。
「もうちょっと、時間を見つけて来るようにって」
「…うん。それは…良いと思うけど…」
やり方次第では、余計にややこしいことにもなりかねないのでは…と口にしようとした深岬だったが。
「じゃっ!そうするね。あ、深岬ちゃんには、回す必要ないから、回さないよー」
「あ、うん」
まるで自分を鼓舞するかのようにわざと明るい声を出して言う望の姿は、この部活が好きなんだろうなということが感じ取れるものだった。
だから、ここまで考えて行動するのではないだろうか―とも深岬は思った。
自分は、果たしてそこまで思えるかどうかは疑問なところだった。
望が一体どんな内容のメールを送ったかは、わからないがちらほらと練習に参加する一年生の姿が見えるようになってきた。
だが、一部には全く顔を出さない者もいるのだが…。
それでも進歩といえることだろうと深岬は、良かったと思っていたし、望も嬉しそうにしているのだから良かったのだろう。
但し、深岬が遅れて行くことになっていた試合には、やはり一年生の姿は望しかなかった。
遅れて電車を数時間乗り継いで宿泊予定地になっているホテルに到着した深岬を見ると途端に安心したような望の姿に何かを感じない深岬ではなかった。
一番重要なはずの試合に、欠席者が続出。
上級生も良い顔をしないのが当然だ。
もう既にテストも終えているというのに……。
試合中は、前回のような無様な姿を曝すことはなかった深岬だったが、今回は別の意味で肩身が狭いような思いをした。
それは、望も一緒で2人ともが気まずい思いをして帰途に着いた2人だった。
帰りのコースの途中に自宅がある深岬は、途中で別れて一人自宅に帰ったのだが、家に帰りついたときには、どっと疲れが押し寄せてくるようだった。
試合の後の打ち上げが何時もの如く大学近くの居酒屋で行われると聞いたが、望はそれに参加するのだろうかと思いながら、くたくたになった体をリビングにあるソファに横たわらせる。
すぐに、母親から「そんなところで横にならないで、さっさと寝なさい」と言われて重い体を引きずって2階にある自室へと上がる。
話では、試合に行ってない人も参加すると言っていた飲み会だ。
坂上が怒りそうだなと頭の片隅で思いながら、深岬はゆっくりと瞳を閉じた。
試合の翌日には、幹部交代と呼ばれる部内のイベントが入っていた。
幹部交代とは、バドミントン部では、2年生のこの時期から3年生の昨日まで深岬も参加していた試合が終わるまでの期間に部の運営に携わる。
部の運営に携わる学年を幹部などと呼んだりするのだが、今日は3年生にはお疲れ様と労いの言葉をかける日でもあり、2年生には、これから頑張れとばかりにプレッシャーを与える日である。
数ある部活のイベントの中でも、部員が集まる日でもある。
大学近辺の駅から待ち合わせ場所まで歩く。
深岬が待ち合わせ場所に着く頃には、ほとんど部員も集まっていた。
彼女の到着と同時に、先に来ていた望が駆け寄ってくる。
「どうしたの?」
と声を掛ける間もなくぐいっと深岬の腕を掴んで影に連れていく望。
一体どうしたのかと深岬は、目を見開くばかりだった。
「昨日、もう最悪」
「は?何が?」
「打ち上げでサカガミが切れた」
聞いた瞬間にうわっと思った深岬はそろりと坂上のいる方向を確認する。
今は、上機嫌な様子で他の上級生と楽しそうに話している姿しか目に映らない。
切れたと望は言ったが本当なのだろうかと思えてくる。
「何で?」
「試合にこなくて飲み会にだけ来る1年に急に怒り出して…。もう、大変だったんだから」
ぶすっと頬を膨らませて言う望を見ながら、今日は何もなければいいけど…と思わざるを得ない深岬だった。
更新日記と小説(18禁)とたまに嘆き.
嫌いな方・興味のない方・間違っちゃった方はバックバック
2008
今日の主役は、3年生と2年生だった。
故に、飲み会のターゲットになっているのは専ら3年生と2年生になる。
3年生と2年生が1人ずつ挨拶をした後4年生や1年生はこぞって彼等に乾杯を求めては潰しにかかる。
挨拶の直後は、良かったのかもしれない。
一時間が経過しようという頃にはすっかり二分されていた。
上級生と1年生とで面白いくらいにはっきりと分かれていた。
もう既に、いつもの飲み会となんら変わらない様子ではしゃぐ上級生に対して、それを傍観する1年生。
唯一の例外は、望だけだった。
彼女は、上級生に混じって大いにこの場を楽しんでいた。
他の1年生はと言えば、望のように何とかその場に溶け込もうとしている者もいれば、完全に蚊帳の外から見ている者もいる。多いのは、どちらかと言えば後者だろう。
深岬は当然後者である。
昨日の飲み会で坂上が1年生に対してキレたという話を望から聞いたばっかりの深岬は、そんな同学年の様子に仕方ないかと思いつつも自分が輪の中に入っていく気にはなれなかった。
昨日とは、違い上機嫌の坂上。
今日は、キレそうな雰囲気は醸しだしてはいないが、彼と接する1年生はどこかぎこちない。
当然といえば当然の結果だろう。
深岬の横には、麻美が座っているのだが、いつもなら仲の良い坂上の近くではしゃいでいる彼女が珍しくも深岬の横で大人しくしている。
自分以外の誰かが坂上の横で楽しそうに笑っていたり、同じように坂上が笑う姿を見るのは、良い気持ちはしないものだが、これはこれで少し違和感を感じ、一体どうしたのかと思いながら麻美を横目で見ると、麻美と目が合う。
「今日は、行かないの?」
とはしゃぐ上級生の方向を指差すと麻美は首を振った。
至って普通の顔をしているので、酒もあまり飲んでいないということがわかる。
「いかない」
「珍しい…」
「だって、望がいるもん」
苛立ったように言う麻美に深岬は両目を見開いた。
言葉の調子から判断するに麻美が望に対していい感情を抱いていないということが容易に判断できる。
少なくとも深岬が覚えている範囲では、2人が仲が悪いということはなかった。
「何かあった?」
「あった?じゃないんだってば!アイツ、ムカツク…」
一応離れているとは言え、同じ空間にいることに配慮して、後半の言葉は声を抑えて言っていたが、横にいた深岬にははっきりと耳に届いていた。
「え…」
「アンタはムカつかないの!?」
「は?何が」
「練習来いメール」
と聞いて漸く理解できた深岬だった。
深岬に望がみんなにメールしようかなと言った翌日から練習にちらほらと数は少ないが出てくるようになった。
ただ、麻美はその後も出てきてなかった。
なるほどと納得する深岬の横で、怒りが沸々と湧き上がっている麻美は、イライラした様子で携帯の画面を見せてくる。
「このメール、来たでしょ?」
「いや…私には、着てない」
「何でよ?」
「望みたいに毎日行ってたわけじゃないけど…ほら、昨日の試合に出ることになってたから、顔は何度か出しててさ」
「そうなの?ま、いいや…、これ見てよ」
深岬の台詞に納得はしたようで、メールの内容を読めと促がしてくる。
言われるままに目を落とす深岬だったが、内容を見て顔を少し顰めた。
麻美が怒るのも納得できるような書き方だった。
深岬が携帯を麻美に返すと乱暴な仕草で携帯電話を仕舞う麻美。
「あったま来る…何が、私にできてるんだから皆出来て当然でしょ?だ」
「まぁまぁ」
「あんただってムカつかないの?テストはただの言い訳だって、アンタの楽な経済学部と一緒にすんなっっーの」
「それは、ちょっとね」
確かに全部を自分の目線で見られることは腹が立つことこの上ないだろう。
「でしょ!?何様って感じがするし…私、望ダメかも」
「ま、合う人合わない人がいるから仕方ないよ…ヤなことは、忘れて飲も」
随分前から空になっていた麻美のコップに酒を注ぐ。
ひとしきり深岬に話したことで少しすっきりしたのか、麻美もそれ以上何も言わずに頷いた。
「ところで、深岬。今日も雪子さんのところでしょ?」
「あ、うん。そのつもり…」
「とてもじゃないけど、無理じゃない?」
そう言って麻美はある方向を指差す。
深岬が指の方向を追いかけていくとそこには、既にぐだぐだになって床に沈んでいる雪子がいる。
それを見て、無理かも…と思っていると麻美が「ウチにきてもいいけど…」と言い掛けた時に、既に酒に酔って顔を赤くさせた望がにこにこ顔で寄ってくる。
「深岬ちゃんも麻美ちゃんも、こんなところでまったりしてないであっちで飲もーよ」
先ほど麻美から望に対する不満を聞いた直後だっただけに、間が悪いと冷や汗をかきそうな深岬だったが、深岬の心配は杞憂に終わった。
望に不満たらたらの様子の麻美は、深岬の予想の範疇を超えて笑顔で望に応対していた。
わっけわかんない…と呆然としながら笑って上級生が騒いでいる一団に近づいていく麻美を見送った深岬に、麻美を送り出した後、深岬が席を立つのを待っていた望が焦れたように深岬の手を引っ張る。
「深岬ちゃんも早くいこっ」
邪気のない笑みを浮かべながら深岬の手を引く望に引きずられるようにして連行されながら、深岬は、「女って怖い…」などと思っていた。
その後、宣言通りに麻美は、部活に顔を出さなくなった。
また、他の1年生も一度行かなくなるとそのまま引きずってしまうのか足が遠のいていた。
夏休み中の練習は、常に顔ぶれが決まっていた。
幹部になった2年生と1年では、深岬と望。そこにたまに顔を出す上級生と毎日入れ替わり立ち替わりで変わる1年生の姿。
練習をした後は、ぐだぐだと時間を潰して、夜は飲み会。
主に雪子から誘われたり、坂上が思いつきで計画したりというのが大半だった。
練習に出た後は、特にすることもなかった深岬は、当然のようにそれに参加する。勿論、望もだ。
たとえ、練習時間にいなくても1人暮らしをしている者は、呼び出せば大体現れるので、下手したら練習時間よりも人が多いかもしれなかった。
だが、坂上を呼び出すと2回に1回の割合で確実に麻美が付いてくる。
練習に来なくなっても2人の仲の良さは健在のようで、その2人の姿は少なからず深岬に影響を与えていた。
2人が揃って現れた日の飲み会は、純粋にその場を楽しめない。
気になってしまう。
何か特別な関係なのだろうかとか―。
或いは、自分が麻美と同じ立場になったとして、同じようには決してならないだろうとか―。
そして、夏―いや、幹部になってからという方が正しいかもしれないが、酒が入ると坂上が兎に角、キレやすくなった。
その矛先は練習にあまり意欲を見せずに出てこない1年に向いている。
キレた坂上に対して、深岬はうまく宥める方法など知らないし、どうすればいいのかすらわからずに困ってしまうのだ。
上手く宥めるのは、麻美や望と言った坂上と親しい人間で、それも深岬の嫉妬心を煽るのを手伝っていた。
近づきたいのに、一定の距離以上近づけない。麻美や望のように坂上の近くに立つことができない。心では、どれだけ近づきたいと思ったところで、そんな勇気もない。ジレンマを抱えたまま、日々が過ぎていった。
故に、飲み会のターゲットになっているのは専ら3年生と2年生になる。
3年生と2年生が1人ずつ挨拶をした後4年生や1年生はこぞって彼等に乾杯を求めては潰しにかかる。
挨拶の直後は、良かったのかもしれない。
一時間が経過しようという頃にはすっかり二分されていた。
上級生と1年生とで面白いくらいにはっきりと分かれていた。
もう既に、いつもの飲み会となんら変わらない様子ではしゃぐ上級生に対して、それを傍観する1年生。
唯一の例外は、望だけだった。
彼女は、上級生に混じって大いにこの場を楽しんでいた。
他の1年生はと言えば、望のように何とかその場に溶け込もうとしている者もいれば、完全に蚊帳の外から見ている者もいる。多いのは、どちらかと言えば後者だろう。
深岬は当然後者である。
昨日の飲み会で坂上が1年生に対してキレたという話を望から聞いたばっかりの深岬は、そんな同学年の様子に仕方ないかと思いつつも自分が輪の中に入っていく気にはなれなかった。
昨日とは、違い上機嫌の坂上。
今日は、キレそうな雰囲気は醸しだしてはいないが、彼と接する1年生はどこかぎこちない。
当然といえば当然の結果だろう。
深岬の横には、麻美が座っているのだが、いつもなら仲の良い坂上の近くではしゃいでいる彼女が珍しくも深岬の横で大人しくしている。
自分以外の誰かが坂上の横で楽しそうに笑っていたり、同じように坂上が笑う姿を見るのは、良い気持ちはしないものだが、これはこれで少し違和感を感じ、一体どうしたのかと思いながら麻美を横目で見ると、麻美と目が合う。
「今日は、行かないの?」
とはしゃぐ上級生の方向を指差すと麻美は首を振った。
至って普通の顔をしているので、酒もあまり飲んでいないということがわかる。
「いかない」
「珍しい…」
「だって、望がいるもん」
苛立ったように言う麻美に深岬は両目を見開いた。
言葉の調子から判断するに麻美が望に対していい感情を抱いていないということが容易に判断できる。
少なくとも深岬が覚えている範囲では、2人が仲が悪いということはなかった。
「何かあった?」
「あった?じゃないんだってば!アイツ、ムカツク…」
一応離れているとは言え、同じ空間にいることに配慮して、後半の言葉は声を抑えて言っていたが、横にいた深岬にははっきりと耳に届いていた。
「え…」
「アンタはムカつかないの!?」
「は?何が」
「練習来いメール」
と聞いて漸く理解できた深岬だった。
深岬に望がみんなにメールしようかなと言った翌日から練習にちらほらと数は少ないが出てくるようになった。
ただ、麻美はその後も出てきてなかった。
なるほどと納得する深岬の横で、怒りが沸々と湧き上がっている麻美は、イライラした様子で携帯の画面を見せてくる。
「このメール、来たでしょ?」
「いや…私には、着てない」
「何でよ?」
「望みたいに毎日行ってたわけじゃないけど…ほら、昨日の試合に出ることになってたから、顔は何度か出しててさ」
「そうなの?ま、いいや…、これ見てよ」
深岬の台詞に納得はしたようで、メールの内容を読めと促がしてくる。
言われるままに目を落とす深岬だったが、内容を見て顔を少し顰めた。
麻美が怒るのも納得できるような書き方だった。
深岬が携帯を麻美に返すと乱暴な仕草で携帯電話を仕舞う麻美。
「あったま来る…何が、私にできてるんだから皆出来て当然でしょ?だ」
「まぁまぁ」
「あんただってムカつかないの?テストはただの言い訳だって、アンタの楽な経済学部と一緒にすんなっっーの」
「それは、ちょっとね」
確かに全部を自分の目線で見られることは腹が立つことこの上ないだろう。
「でしょ!?何様って感じがするし…私、望ダメかも」
「ま、合う人合わない人がいるから仕方ないよ…ヤなことは、忘れて飲も」
随分前から空になっていた麻美のコップに酒を注ぐ。
ひとしきり深岬に話したことで少しすっきりしたのか、麻美もそれ以上何も言わずに頷いた。
「ところで、深岬。今日も雪子さんのところでしょ?」
「あ、うん。そのつもり…」
「とてもじゃないけど、無理じゃない?」
そう言って麻美はある方向を指差す。
深岬が指の方向を追いかけていくとそこには、既にぐだぐだになって床に沈んでいる雪子がいる。
それを見て、無理かも…と思っていると麻美が「ウチにきてもいいけど…」と言い掛けた時に、既に酒に酔って顔を赤くさせた望がにこにこ顔で寄ってくる。
「深岬ちゃんも麻美ちゃんも、こんなところでまったりしてないであっちで飲もーよ」
先ほど麻美から望に対する不満を聞いた直後だっただけに、間が悪いと冷や汗をかきそうな深岬だったが、深岬の心配は杞憂に終わった。
望に不満たらたらの様子の麻美は、深岬の予想の範疇を超えて笑顔で望に応対していた。
わっけわかんない…と呆然としながら笑って上級生が騒いでいる一団に近づいていく麻美を見送った深岬に、麻美を送り出した後、深岬が席を立つのを待っていた望が焦れたように深岬の手を引っ張る。
「深岬ちゃんも早くいこっ」
邪気のない笑みを浮かべながら深岬の手を引く望に引きずられるようにして連行されながら、深岬は、「女って怖い…」などと思っていた。
その後、宣言通りに麻美は、部活に顔を出さなくなった。
また、他の1年生も一度行かなくなるとそのまま引きずってしまうのか足が遠のいていた。
夏休み中の練習は、常に顔ぶれが決まっていた。
幹部になった2年生と1年では、深岬と望。そこにたまに顔を出す上級生と毎日入れ替わり立ち替わりで変わる1年生の姿。
練習をした後は、ぐだぐだと時間を潰して、夜は飲み会。
主に雪子から誘われたり、坂上が思いつきで計画したりというのが大半だった。
練習に出た後は、特にすることもなかった深岬は、当然のようにそれに参加する。勿論、望もだ。
たとえ、練習時間にいなくても1人暮らしをしている者は、呼び出せば大体現れるので、下手したら練習時間よりも人が多いかもしれなかった。
だが、坂上を呼び出すと2回に1回の割合で確実に麻美が付いてくる。
練習に来なくなっても2人の仲の良さは健在のようで、その2人の姿は少なからず深岬に影響を与えていた。
2人が揃って現れた日の飲み会は、純粋にその場を楽しめない。
気になってしまう。
何か特別な関係なのだろうかとか―。
或いは、自分が麻美と同じ立場になったとして、同じようには決してならないだろうとか―。
そして、夏―いや、幹部になってからという方が正しいかもしれないが、酒が入ると坂上が兎に角、キレやすくなった。
その矛先は練習にあまり意欲を見せずに出てこない1年に向いている。
キレた坂上に対して、深岬はうまく宥める方法など知らないし、どうすればいいのかすらわからずに困ってしまうのだ。
上手く宥めるのは、麻美や望と言った坂上と親しい人間で、それも深岬の嫉妬心を煽るのを手伝っていた。
近づきたいのに、一定の距離以上近づけない。麻美や望のように坂上の近くに立つことができない。心では、どれだけ近づきたいと思ったところで、そんな勇気もない。ジレンマを抱えたまま、日々が過ぎていった。
PR
2008
アンケートコメント返し
西
>虎慈が幸せになる姿が見たいです♪
投票&コメントありがとうございます。
またもや先生から危ないから急げと急かされた管理人です。
本格的にサイト放置の臭いがほのかに漂い始めてます…。
それは…さておき。
虎慈ですね。虎慈。
久々に西の人が出てきました。
不憫といえば白乃より不憫かもしれない彼ですね。
父ちゃんあんなのだし、母ちゃんきまぐれだし。
それにまだ9歳ですし(笑)
ネタはあります。彼ぴったりのネタが…。
切ない感じを目指したネタが…。
あるだけです。ハイ……。書けよって話ですよね。
子供世代に映る前に現在の奴らの話を書いてしまわないとということで虎慈の話はなんだか当分先になりそうです。
俄か仕込でよろしければ番外編などいかがでしょう?
父ちゃんいない隙を狙って-など…。
うーんこれだけじゃ思い浮かびませんね…。
何かないですかね。(聞くなっていう話ですよね)
虎慈はまぁ私の中で性格決まってるんですけど、どうも北の武峰は性格決まってなくてでっかくなったらどんな人間になってるのかとか考えてしまいます。
こちらもネタだけならあるのですよ…。
ネタばかり積もり積もって肝心の話が書けていないという悪循環に陥ってますね…。
どうか、気長にお待ちください。
2日ほぼ完徹で限界近いため、読みにくい文になっているかもしれません。
ご容赦ください。
飯食うと眠くなる―。
西
>虎慈が幸せになる姿が見たいです♪
投票&コメントありがとうございます。
またもや先生から危ないから急げと急かされた管理人です。
本格的にサイト放置の臭いがほのかに漂い始めてます…。
それは…さておき。
虎慈ですね。虎慈。
久々に西の人が出てきました。
不憫といえば白乃より不憫かもしれない彼ですね。
父ちゃんあんなのだし、母ちゃんきまぐれだし。
それにまだ9歳ですし(笑)
ネタはあります。彼ぴったりのネタが…。
切ない感じを目指したネタが…。
あるだけです。ハイ……。書けよって話ですよね。
子供世代に映る前に現在の奴らの話を書いてしまわないとということで虎慈の話はなんだか当分先になりそうです。
俄か仕込でよろしければ番外編などいかがでしょう?
父ちゃんいない隙を狙って-など…。
うーんこれだけじゃ思い浮かびませんね…。
何かないですかね。(聞くなっていう話ですよね)
虎慈はまぁ私の中で性格決まってるんですけど、どうも北の武峰は性格決まってなくてでっかくなったらどんな人間になってるのかとか考えてしまいます。
こちらもネタだけならあるのですよ…。
ネタばかり積もり積もって肝心の話が書けていないという悪循環に陥ってますね…。
どうか、気長にお待ちください。
2日ほぼ完徹で限界近いため、読みにくい文になっているかもしれません。
ご容赦ください。
飯食うと眠くなる―。
2008
テスト期間突入する7月の終わり―。
はっきり言って鬱陶しいことこの上ない時期。
テストだろうが何だろうが、部活はある。
「あぁ!もうやだー」
と思わず声が漏れた深岬に横にいた涼子がくすくすと笑みを零した。
「何?」
「んーん。部活もあって中々勉強する時間ないでしょ?」
「んー?行ったり行かなかったりかなぁ」
机に突っ伏しながら答える深岬に涼子は不思議そうな顔を向けた。
「行きにくい…」
小さな声で零した深岬に涼子がきょとんとした視線を向けているのを深岬は感じていたが、何も言わずに横目で机の木目を見ていた。
「何かあったの?」
「あったというかなかったというかやったというかなんというか…」
もぞもぞと口を動かして、聞こえるか聞こえないかわからないほどの小さな声。
テスト前の最後の試合。
深岬は、坂上に気を取られるあまり、試合の内容は散々だった。
公式試合であり、重要な位置を占める試合で取れるはずの試合を落とした自分への不甲斐なさと元凶とも言うべき坂上に会うきまずさも手伝って、格段に部活へと向く足が遠のいていた。
とはいえ、テスト終了後に一年で一番大きいともいえる試合が組まれている。
大きな大会で日程は3日組まれている。
一日は練習日、残りの2日が試合というように―。
最後のテスト日と練習日の一日が被っていたが、試合には、遅れていけば間に合うということと上級生から懇願された所為もあってか当然、その試合に出る深岬は、テスト中だろうが何だろうが練習はするべきことで…。
ずっと隠れているわけにもいかなかった。
深岬だけでなく、他の一年生も同様に足が遠のいている。
とりあえず、今までの半分程度と言ったところだろうか。
それ位は、深岬は練習に参加してはいた。
他の一年生とは、一人を除いて会うことがほとんど無かった。
勿論、一番大事な試合を目前にしている上に、練習に出てこない一年生に上級生は、ぴりぴりしていた。
だが、そんなことおかまいなしにそれとは別の部分で何となく後ろめたさを感じる。
知らず知らずのうちに重い溜息が零れてくる。
「意味わかんないよ」
「ですよね…」
涼子の少しむっとしたような声に、深岬は半笑いを浮かべながら体を起こして同意する。
横に座っていた涼子は、がたりと音をたてて椅子から立ち上がる。
目で追いかける深岬ににっこりと笑いかける。
「お腹すいたねー。ご飯いこっか」
「何かその笑顔が怖いんですけど…」
「はーい。行こうね」
何だか背筋に寒気を感じるような涼子の笑みに乾いた笑いで返すが、腕をしっかりと掴まれて立たされる。
そのまま引きづられるようにして、自分達がいたところから一番近い位置にある学食へと向かう深岬と涼子だった。
ショーケースに並べられた今日のメニューから適当に選び、注文する。
今日の深岬の昼食の乗ったトレーを持って空いている席に2人で向かいあって座る。
「あー。深岬ちゃんだ」
いただきますと律儀に手を合わせて入学して4ヶ月も経とうものなら、すでに味に慣れてしまった料理を口に入れようとしたときに一際高い声が聞こえてくる。
急に名前を呼ばれたことで吃驚した深岬だったが、振り返るまでもなく背後から聞こえてきた声の主が判別できた。
「望…」
振り返るとニコニコ顔で手を振りながら近づいてくる望の姿がある。
「お昼ー?」
「見たら、わかるでしょ」
「だね…。あ、この間の子だ」
「どうも」
涼子の顔を見て、笑いかけると同じように涼子も口許に笑みを浮かべながら応対する。
「ねぇねぇ。深岬ちゃん。今日の練習くるよね?この間なんてさー練習人が少なくて遊びだったー」
「明日は、テスト科目ないから行くつもりだけど、そんなに人が少なかったの?」
「うん。深岬ちゃんも来てくれれば良かったのに」
「無茶。言わないでよ。私は、あんたみたいに頭良くないの。必死なんだからね」
少しイラついたような口調で言う深岬に望は、けたけたと笑うだけ。
「大丈夫だよー。何とかなるもんだってサカガミも言ってたしー」
坂上の名前が出てきたことにどきりとする。
「ま、いいやー。今日来るんだよね。良かったぁ。最近、一年生全然来ないから先輩達なんかぴりぴりしてるんだよねぇ」
望の言葉にそうなのかと少し目を見開く深岬。
今まで、自分のことで精一杯で周りになど目を向けている余裕なんてなかった。
「はいはい。じゃあ、練習でね」
「うん。ばいばーい」
去っていく望の背中を見送った後、顔を前に戻すとじとっとしたような涼子の視線を感じて深岬は思わず体が硬直する。
「な…何?」
「坂上さんっていう人と何かあったの?」
「え…っ?」
突拍子もない―だが、見事に的を突いた涼子の言葉に深岬の顔が引きつる。
深岬は、涼子から視線を逸らすと大きな溜息をひとつ零した。
「何で分かるかなぁ?」
「だって、望ちゃんだっけ?あの子の口から坂上さんの名前が出てきてから急に顔色変わったもん」
もう一度大きく溜息を零す。
それは、自分に対する呆れも含んでいた。
もうちょっと上手くやれよ…という呆れ。
こんな調子では、確実に相手に伝わる。いや、伝わっているかもしれない。
余計に深岬の気分を重くさせる。
「あれ、でも…。その人って先輩じゃなかったっけ?なんで、あの子呼び捨てで呼んでたの?」
「あー。あれは、坂上さんが先輩って呼ばれるの嫌ってて」
「で、呼び捨てなの?」
「うん」
「深岬ちゃんは?」
「私?無理。できない…。仮にも先輩でしょ」
「ま、それが普通だと思うけど…それで、何があったの?」
「あ…いや」
話をそらせたかと思った深岬だったが、その考えは甘かった。
ちっと舌打ちをする深岬だが、涼子は対照的に笑みを口許に浮かべている。
「ほら、早く。気になるじゃん」
その顔には、興味津々という涼子の態度がありありと表れている。
「あ…、早く食べて明日の勉強しないと」
「明日は、テストなしだよ」
動揺からかない予定を無理やり言ってもすぐ涼子に指摘される。
これは、話をするまで離してもらえなさそうだということも深岬は直感で判断する。
上手く嘘を並べて交わせるのならば、それに越したことはないのだが、その自信がないのと同時に嘘は、目の前の彼女に容易く見破られそうな気がしたのだ。
答えに窮したままもう一度涼子の顔を確認するが、何一つ彼女は変わってはいなかった。
深岬が答えるのをいまかいまかと待ち望んでいる姿にくらりと眩暈がしそうだった。
はっきり言って鬱陶しいことこの上ない時期。
テストだろうが何だろうが、部活はある。
「あぁ!もうやだー」
と思わず声が漏れた深岬に横にいた涼子がくすくすと笑みを零した。
「何?」
「んーん。部活もあって中々勉強する時間ないでしょ?」
「んー?行ったり行かなかったりかなぁ」
机に突っ伏しながら答える深岬に涼子は不思議そうな顔を向けた。
「行きにくい…」
小さな声で零した深岬に涼子がきょとんとした視線を向けているのを深岬は感じていたが、何も言わずに横目で机の木目を見ていた。
「何かあったの?」
「あったというかなかったというかやったというかなんというか…」
もぞもぞと口を動かして、聞こえるか聞こえないかわからないほどの小さな声。
テスト前の最後の試合。
深岬は、坂上に気を取られるあまり、試合の内容は散々だった。
公式試合であり、重要な位置を占める試合で取れるはずの試合を落とした自分への不甲斐なさと元凶とも言うべき坂上に会うきまずさも手伝って、格段に部活へと向く足が遠のいていた。
とはいえ、テスト終了後に一年で一番大きいともいえる試合が組まれている。
大きな大会で日程は3日組まれている。
一日は練習日、残りの2日が試合というように―。
最後のテスト日と練習日の一日が被っていたが、試合には、遅れていけば間に合うということと上級生から懇願された所為もあってか当然、その試合に出る深岬は、テスト中だろうが何だろうが練習はするべきことで…。
ずっと隠れているわけにもいかなかった。
深岬だけでなく、他の一年生も同様に足が遠のいている。
とりあえず、今までの半分程度と言ったところだろうか。
それ位は、深岬は練習に参加してはいた。
他の一年生とは、一人を除いて会うことがほとんど無かった。
勿論、一番大事な試合を目前にしている上に、練習に出てこない一年生に上級生は、ぴりぴりしていた。
だが、そんなことおかまいなしにそれとは別の部分で何となく後ろめたさを感じる。
知らず知らずのうちに重い溜息が零れてくる。
「意味わかんないよ」
「ですよね…」
涼子の少しむっとしたような声に、深岬は半笑いを浮かべながら体を起こして同意する。
横に座っていた涼子は、がたりと音をたてて椅子から立ち上がる。
目で追いかける深岬ににっこりと笑いかける。
「お腹すいたねー。ご飯いこっか」
「何かその笑顔が怖いんですけど…」
「はーい。行こうね」
何だか背筋に寒気を感じるような涼子の笑みに乾いた笑いで返すが、腕をしっかりと掴まれて立たされる。
そのまま引きづられるようにして、自分達がいたところから一番近い位置にある学食へと向かう深岬と涼子だった。
ショーケースに並べられた今日のメニューから適当に選び、注文する。
今日の深岬の昼食の乗ったトレーを持って空いている席に2人で向かいあって座る。
「あー。深岬ちゃんだ」
いただきますと律儀に手を合わせて入学して4ヶ月も経とうものなら、すでに味に慣れてしまった料理を口に入れようとしたときに一際高い声が聞こえてくる。
急に名前を呼ばれたことで吃驚した深岬だったが、振り返るまでもなく背後から聞こえてきた声の主が判別できた。
「望…」
振り返るとニコニコ顔で手を振りながら近づいてくる望の姿がある。
「お昼ー?」
「見たら、わかるでしょ」
「だね…。あ、この間の子だ」
「どうも」
涼子の顔を見て、笑いかけると同じように涼子も口許に笑みを浮かべながら応対する。
「ねぇねぇ。深岬ちゃん。今日の練習くるよね?この間なんてさー練習人が少なくて遊びだったー」
「明日は、テスト科目ないから行くつもりだけど、そんなに人が少なかったの?」
「うん。深岬ちゃんも来てくれれば良かったのに」
「無茶。言わないでよ。私は、あんたみたいに頭良くないの。必死なんだからね」
少しイラついたような口調で言う深岬に望は、けたけたと笑うだけ。
「大丈夫だよー。何とかなるもんだってサカガミも言ってたしー」
坂上の名前が出てきたことにどきりとする。
「ま、いいやー。今日来るんだよね。良かったぁ。最近、一年生全然来ないから先輩達なんかぴりぴりしてるんだよねぇ」
望の言葉にそうなのかと少し目を見開く深岬。
今まで、自分のことで精一杯で周りになど目を向けている余裕なんてなかった。
「はいはい。じゃあ、練習でね」
「うん。ばいばーい」
去っていく望の背中を見送った後、顔を前に戻すとじとっとしたような涼子の視線を感じて深岬は思わず体が硬直する。
「な…何?」
「坂上さんっていう人と何かあったの?」
「え…っ?」
突拍子もない―だが、見事に的を突いた涼子の言葉に深岬の顔が引きつる。
深岬は、涼子から視線を逸らすと大きな溜息をひとつ零した。
「何で分かるかなぁ?」
「だって、望ちゃんだっけ?あの子の口から坂上さんの名前が出てきてから急に顔色変わったもん」
もう一度大きく溜息を零す。
それは、自分に対する呆れも含んでいた。
もうちょっと上手くやれよ…という呆れ。
こんな調子では、確実に相手に伝わる。いや、伝わっているかもしれない。
余計に深岬の気分を重くさせる。
「あれ、でも…。その人って先輩じゃなかったっけ?なんで、あの子呼び捨てで呼んでたの?」
「あー。あれは、坂上さんが先輩って呼ばれるの嫌ってて」
「で、呼び捨てなの?」
「うん」
「深岬ちゃんは?」
「私?無理。できない…。仮にも先輩でしょ」
「ま、それが普通だと思うけど…それで、何があったの?」
「あ…いや」
話をそらせたかと思った深岬だったが、その考えは甘かった。
ちっと舌打ちをする深岬だが、涼子は対照的に笑みを口許に浮かべている。
「ほら、早く。気になるじゃん」
その顔には、興味津々という涼子の態度がありありと表れている。
「あ…、早く食べて明日の勉強しないと」
「明日は、テストなしだよ」
動揺からかない予定を無理やり言ってもすぐ涼子に指摘される。
これは、話をするまで離してもらえなさそうだということも深岬は直感で判断する。
上手く嘘を並べて交わせるのならば、それに越したことはないのだが、その自信がないのと同時に嘘は、目の前の彼女に容易く見破られそうな気がしたのだ。
答えに窮したままもう一度涼子の顔を確認するが、何一つ彼女は変わってはいなかった。
深岬が答えるのをいまかいまかと待ち望んでいる姿にくらりと眩暈がしそうだった。
2008
毎日更新できちゃってますねぇ。
もうやめますが…。
SalvationとVizardの移植しました。
あんまBlogで更新する意味ねぇなと思いつつ…。
明日からまたSalvationにお付き合いください。
そして、またVizardに戻ります。
やっとのことで卒業の糸口が見えてきたっぽいです。一安心…。
あと半月で再実験と論文を書かねば…。
こりゃ死ぬな…。
とりあえず間近に迫ってる発表用にデータを集めなければ…。時間たりねぇ。
結果待ちの間にあまりにも暇だったので、サイト弄り…。
もうやめますが…。
SalvationとVizardの移植しました。
あんまBlogで更新する意味ねぇなと思いつつ…。
明日からまたSalvationにお付き合いください。
そして、またVizardに戻ります。
やっとのことで卒業の糸口が見えてきたっぽいです。一安心…。
あと半月で再実験と論文を書かねば…。
こりゃ死ぬな…。
とりあえず間近に迫ってる発表用にデータを集めなければ…。時間たりねぇ。
結果待ちの間にあまりにも暇だったので、サイト弄り…。