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更新日記と小説(18禁)とたまに嘆き. 嫌いな方・興味のない方・間違っちゃった方はバックバック

2026

0322
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2007

0914
6人という結構な大所帯での移動。
小島と坂上が車を取りに行くかと相談しているのを見ながら、学内ではなく外に行く気なのかと推察できる。

「俺とリョウちゃん車取ってくるから、正門で待ってて」
「わかりました」

足早に去っていく小島と坂上を見送って深岬は、他の3人に向き直る。
一番早く声をかけてきたのは、この中では一番深岬と親しい間柄にある涼子だった。

「ねぇ、いいのかな…私、完全な部外者だよね」
「いいんじゃない?坂上さん可愛い女の子好きみたいだから」

とちらりと他の2人にも目をやる。
やはり、可愛いなと思ってしまう深岬。

「一年生だよね?」

2人のうちの1人が、恐らく坂上からも聞いているだろうに、深岬に確認するように聞いてくる。
会話のとっかかりとして聞いただけに過ぎないであろうが、頷くとにっこりと笑みを浮べる。

「学部は?」
「工学部」
「そっちの子も?」

と目で指すのは、涼子のことで深岬は、彼女の言葉に頷いた。

「この子は、バド部じゃなくてテニスサークル入ってるんだけどね。中高ってテニスやってたんだっけ?」

涼子に確認を取りながら深岬が説明すると片方が顔を輝かせた。

「えー、そうなの~!私もテニスしてたんだよ。日焼けすんのが、嫌だからバドミントン部に入ろうかなぁって」
「あーそうなんだ」

正門までの道を歩きながらそんな他愛もない話をしているとここ何週間で顔見知りとなった上級生とすれ違う。

「あっれー?深岬ちゃん」
「あ、センパイ」
「何々?友達?」
「はい、友達と入部希望の子ですよ。坂上さんと小島さんがご飯連れてってくれるんです」
「坂上たちが?」

遭遇した3人の上級生―深岬が知っているのは1人しかいなかったのだが、彼らの顔を見ながら深岬が答える。
深岬と話をするのは、専らその中の1人の女子学生だった。
深岬と話す上級生の女子学生に彼女と一緒にいた男子学生が声を潜めて彼女に尋ねる。

「慶子誰?」
「新しく入ってきた一年生ですよ。深岬ちゃん」

慶子と呼ばれた彼女は、深岬より二つ上の学年の3年生。
彼女は、後ろに立つ2人の男子学生に振り返って深岬を紹介する。
深岬は、慶子の話しぶりから一度も会ったことはないが部活の先輩かと判断して小さく頭を下げた。

「ども」
「あー雪子の友達だ。俺、4年の野坂っていうんだ。よろしくね~、最近は就活であんま部活行ってないけどまた顔出すね」

野坂と名乗った男は、中背くらいで柔和な顔に柔らかな笑みを浮かべて言う。
衣服に包まれた体は、がっしりとしているのがわかる。

「雪子の友達?俺は、M1の福田。最近、足遠のいてるけどまた練習行くよ」

もう1人の男が名乗る。
こちらは、深岬よりも若干身長が高く、野坂と名乗った男ほどではないががっしりとした体躯が見てとれる。
上級生に自己紹介されて名乗らないわけにはいかない。

「どうも、進藤です」
「坂上たちと飯行くの?」
「あ…はい」

福田の言葉に返事をしかけたところでカバンの中に入れていた携帯が震える。

「あ、ごめんなさい」

と携帯電話の画面を確認して、坂上の名前が踊っていることにやばっと思って慌てて電話に出る。

『正門ついたんだけど、どこ?』
「すぐ行きます」
『あ、うん。待ってる』

携帯電話をぱちんと閉じてカバンの中に仕舞うと目の前にいる上級生3人に視線を向ける。

「ごめんなさい。坂上さん達が待ってるので」

と言って彼らの前から去ろうとした深岬だったが、彼ら特に野坂と福田は顔を見合わせるとにっと笑う。

「俺らも行こっ」
「え?福田サン?」

慶子が突然の福田の声に驚きの声をあげる。
福田は慶子の肩に手を回すとぽんぽんと叩きながら深岬を見る。
いたずらっ子を彷彿とさせる福田の顔をきょとんとして見返す深岬。

「だいじょーぶ。だいじょーぶ。さぁ、行くぞー」

4人の一年生プラス3人の上級生という大所帯で正門に向かう。
先に到着して車から降りて待っていた坂上と小島の2人は突然現れた上級生3人の姿に最初、目を見開いた後にすぐに嬉しそうな笑顔になった。

「何してるんすかー?福田サン」
「いやー、慶子とてっちゃんと飯行くかって歩いてたら、深岬ちゃんと会ってさ~」
「じゃ、一緒に行きましょ」
「坂上ならそういうと思ったからついてきたし」

にかってと笑っていう福田に坂上は嬉しそうに眦を下げた。
見ているだけで、坂上が福田を慕っているということが手にとるようにわかる。

「あれ、雪子いないんだ。珍しい」
「今日は、バイトみたいです」

別のところでは、慶子と小島が親しげに話している姿が見られる。
坂上は野坂と福田の2人と少し話をした後、その場にいた全員に声をかける。

「行きましょ」

その声を合図にして、坂上と小島の2人の車にそれぞれ別れて大学から少し離れた店に昼食を食べに出かけた。



坂上に呼び出されて上級生と同じ学科の友人の涼子を含めた一年生と昼食に出かけた日と同じ週の週末。
その日は、バドミントン部の新歓の日だった。
昼食に出かけた先では、坂上の学部の後輩にあたる一年生の女子2人は、入部を迷っていると言っていた彼女達だが、新歓の場に2人の姿があった。
集合時間の前に雪子の家に荷物を預けに行っていた深岬が雪子と集合場所に現れたとき、2人が深岬を見つけて寄ってくる。
彼女達の名前は、大山 望と竹内 絵里と言う。
望は、黒々とした肩までのセミロングで薄っすらとした程度の化粧だが、それでも十分すぎるほど整っている顔立ちであり、それは彼女の持って生まれた素材のよさというものを存分に周囲にわからせてくれる。
可愛いというよりも美人といった形容が良く似合う。
一方の絵里は、茶色く染められた長いウェーブ状の髪にばっちりとしたメイク、自分を良く見せる方法を確りと心得ているといったところか。二重の大きな瞳が印象的で、可愛いらしい。
いつものように化粧ひとつしない深岬の姿は、何だかここへ来て少し浮いていた。
だが、気にすることもなく先日の昼食の一件で距離が近くなっていた深岬は、新入生の多いこの場において望と絵里が一番距離が近く感じる存在でもあったので、2人と他愛ない話をして時間を潰す。
そこへ、深岬と同じように経験者でもあり、すでに練習にも参加している麻美が何人かの新入生を連れてきて、部員が全員集まるころには、すっかりひとつの大きな集団ができあがっていた。

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